PROFILE

平野 和 / ヒラノ ヤスシ
バス・バリトン

1977年東京都生まれ。1996年日本大学芸術学部音楽学科入学、声楽を末芳枝に師事。大学在学中から多くのオペラに出演し、「フィガロの結婚」タイトルロール、「コシ・ファン・トゥッテ」のドン・アルフォンゾ、ストラヴィンスキー作曲「夜鳴き鶯」の皇帝など数々の舞台で活躍。
2000年同大学を首席で卒業、卒業時に学部長賞受賞、また第70回読売新人演奏会に出演。同年オーストリア・ウィーン国立音楽大学声楽科へ入学し、声楽をロートラウト・ハンスマンに師事。2003年同大学声楽科終了後、同大学大学院リート・オラトリオ科、オペラ科へ入学。リート・オラトリオ解釈をチャールズ・スペンサー、ロベルト・ホルに師事、エリー・アーメリング、ヴォルフラム・リーガー、ルドルフ・ヤンセンのマイスタークラス受講、またオペラ解釈をミヒャエル・テンメ、レオ・プレットナーに師事。2007年オペラ科を主席で卒業。2003年オーストリア共和国奨学生。

オペラではバロックから現代にいたるまで広範囲をレパートリーとし、ウィーン国立音大在学中より数々のオペラに出演。2003年には韓国・統営で行われた吚伊桑国際音楽祭に参加、同作曲家の歌劇「蝶々の未亡人」の老召使役で出演。2004年ドイツ・ラインスベルク室内歌劇場国際コンクールで入賞、同オペラ主催の夏の音楽祭で世界的演出家ハリー・クプファー演出の企画に抜擢される(ヘンデル作曲「オットーネ」、エミレーノ役)。また、2006年夏には世界最高峰のザルツブルグ音楽祭(ヘンツェ作曲「午後の曳航」、ゲルト・アルブレヒト指揮)、ブレゲンツ音楽祭(オッフェンバッハ作曲、喜歌劇「青ひげ」)にソリストとして相次いで出演。
2005年国際アダ・サリ声楽コンクール(ポーランド・ノヴィサッチ市)2位(男声最高位)、ならびにクラックフ国立歌劇場特別賞を受賞し、2006年2月同劇場に「ラ・ボエーム」コリーネ役として招待される。

コンサート歌手としてもバッハ、モーツァルト、シューベルトなどのミサ曲・カンタータ・オラトリオのソリストを数多く務め、2006年4月にはブルーノ・ヴァイル指揮の下、ベオグラードフィルと共演(モーツァルト「戴冠ミサ曲」バス・ソリスト)。2009年1月にはウィーン楽友協会大ホールでベートーヴェン作曲第9交響曲のバス・ソリストとしてオーストリア・トーンキュンストラーオーケストラと、2009年10月には同曲でスロヴェニア・リュブリアーナ放送響と共演。リート歌手としても2004年4月ウィーン・コンツェルトハウスで行われた「ドボルザークの夕べ」、2007年5月同ホールでの「シューベルトの夕べ」の出演をはじめ、オーストリア各地、ドイツ、イタリア、オランダ、ポーランド、チェコ、スロヴェニア、日本など幅広いコンサート活動を展開している。

2007/08シーズンよりオーストリア・グラーツ歌劇場と専属歌手として契約。2007年10月、「魔弾の射手」の隠者としてセンセーショナルなデビューを飾る。他には同オペラの森林保安官クーノ、「仮面舞踏会」のサムエル、「ヴォツェック」の徒弟職人などを好演。

2008/09シーズンからは、ウィーン・フォルクスオーパーと専属歌手として契約。コリーネ(ラ・ボエーム)、アリド―ロ(チェネレントラ)、スパラフチーレ(リゴレット)、弁者(魔笛)、スニガ(カルメン)、僧侶(蝶々夫人)など4シーズンで150公演以上に出演。

また2008年7月には、グラーツで行われるフェスティヴァル"Styriarte"にて、ニコラウス・アーノンクール演出・指揮の公演「イドメネオ」に 海神の声として出演し、絶賛を浴びる。この公演の模様はオーストリア国営ラジオ放送局、3Sat(ドイツ)テレビ放送局等で放送され、大反響を呼び、 2009年12月にはDVD化される。2011年夏の同音楽祭では、スメタナ作曲歌劇「売られた花嫁」で再び巨匠アーノンクールと共演。

2010 年5月には、「影のない女」の冥界の使者として新国立劇場デビュー。2012年には「ドン・ジョヴァンニ」のレポレッロとして同劇場に出演。2013年に は新国立劇場開場15周年記念公演「アイーダ」にエジプト王として出演予定。その他、ドイツ・ニュルンベルグ歌劇場への客演(ナクソス島のアリアドネ)、 アウグスブルグフィルとの共演(シューマン作曲・ファウストからの情景)など国内外で精力的に活動。

オーストリア国営ラジオ放送の「未来のスター歌手」で特集されるなど、今、最も活躍が期待される若手バス・バリトン歌手のひとりである。2011年4月10日にウィーン・フォルクスオーパーで行われた東日本大震災支援コンサートでは、発起人のひとりとしてオーストリア国営放送テレビ局、ラジオ局他、各メディアに紹介され、高い注目を集めた。